ヴァレンタインの季節、恋人やお友達と素敵なひとときを過ごす楽しいシーズンですが、外は一年で一番寒く、ちょっと感傷的にもなってしまう…そんな時期です。そんな時、暖かい部屋に篭って聴き入りたくなるアルバムを今日はあなたにお届けします。Bill Evans のYou Must Believe in Spring 。彼の晩年期の作品です。Bill の晩年のピアノはとにかく何かに取り憑かれたような激しさと儚さが一緒になり、それが切なくて美しすぎて…私はどうしても一人きり、色んなことを想いながら1人になれる…そういった時にしか聴かない…というか聴くことができない。特にこのアルバムは彼のピアノの音が色んな思いで泣いているような気がします。リリカルさと透き通ったピアノの音色に思わず涙が流れます。冬景色に本当に似合うアルバム。このアルバムを聴きながら様々な哀しみに寄り添ってもらいました。これからもずっと一緒…。そんな感じです。今日の曲はその中から『The Peacocks 』。寒い冬真っ只中、あなたにも暖かく優しい時間が訪れますように…。

作曲家Johnny Mandel は私の大好きな人の1人です。彼の創り出す旋律が切なくて美しすぎて…。今日はあなたにその素晴らしい作品を甘く切なすぎる唄い方で語りかけるPat Metheny & Charlie Haden の演奏でお届けします。先日も私の大好きなアルバムとして紹介したMissouri Sky からの一曲です。このアルバムの選曲コンセプトは美しくてシンプルなメロディとコード進行を持つ曲、という事で出来上がった作品なのだそうですが(Johnny Mandel は真っ先に選ばれる作曲家でしょう…)Metheny らしいテンポや音の拘り、シンプルな中にさりげなく彼らしい技巧派のソロ等、じっと聴いていると物凄く凝ったアルバムかと思います。理屈は抜きにして…甘く切ないJohnny Mandel の世界、さらに言葉にならない程の『美』を、サウンドで表現したらこんな世界…と思わせてくれる、そんな感じです。Duo アルバムですがべースのHaden はほとんどサポート役に徹していますが、このアルバムのコンセプトの中には彼の存在無くしては完成されなかった流れがあります。是非、音量をMAXにして低音の響きと共にMetheny のギターサウンド、Mandel から生まれた旋律の美しさ、味わってみてくださいね。あなたに心を込めて贈ります。『The Moon Song 』Johnny Mandel 作曲、、、Metheny & Haden の演奏で穏やかなひとときを…。

何となく疲れていたり一人きりになりたい時、私に付き合ってくれるアルバムの一つです。Pat Metheny とCharlie Haden のコラボアルバムMissouri Sky 。共にミズーリ州出身なのでこのアルバムタイトルがつけられたのかもしれません。Pat Metheny のギターとCharlie Haden のべースのシンプルなDuo です。Pat Metheny のギタープレイは物凄い激しいアプローチも魅力的ですが、哀愁を帯びた、聴いていると何故か涙が出てくる、でも哀しさではなく暖かく広大な爽快感…この世界感がたまらなく好きです。このアルバムではそのギターの音色と重厚なHaden のべースサウンドが安定した安心感を創り出して暖かく不思議な空間をもたらしてくれます。アメリカの広大な土地、空、その下で築き上げてきたアメリカ人の力強さ、ちょっと憧れてしまう自分がいます。何にも囚われず自分で切り拓いて生きる生き方は見習いたいな…と思ったりもします。今日は私の大好きなアルバムベスト3に入る作品の中から(どの曲も全部大好きですが)この曲をあなたにお届けします。何も足さない何も引かない…シンプルで美しい…この言葉がとっても似合う。素敵なひとときを…。

私は産まれも育ちも都会、ある意味コンクリートジャングル、と言うのかそんな環境できたせいか、全くその逆の自然の中に身を置いて過ごす事がとても好きです。都会の便利な中で育っているのでその都合の良さを知ってはいますが、やはり生きづらさを感じたり毎日何気に競争社会…いったい人間とは何なんだろう、とバタバタと生活している合間に感じます。特に思春期の頃は恵まれた環境の中にもふと空を眺めながら様々な疑問を想いました。そんな中、『山や海』という自然の中に身を置くと太陽や月が織りなす光、川や海の奏でる水の音、それがすうーっと身体に沁み入ってきて、自分は宇宙空間の中の地球という星で生きている一生命体である…ということを実感します。その実感と共になんかふっと気分が楽になります。自然に任せて自分らしく生きていこう…なんて思ったりもします。自然がもたらす光のように優しい『人』でいたいと思います。今日あなたにお届けの曲は、日向敏文さんの作品の中から『光と水』。昔から大好きな作曲家のひとりです。曲の後半でちらっと流れる旋律は『異国の女たち』。この曲も私は大好きで、ピアノソロのお仕事の時にはよく演奏しています。優しさ溢れる素敵なサウンドに包まれてあなたにホッとしたひとときが訪れますように…。

今日は雨が降っています。冬の雨は寒くてなんだかわけもなく淋しさが自分の中に入ってきます。そんな雨の中、車を走らせていてこの曲が聴きたくなりました。切なくて淋しげな旋律は『雨』が似合いすぎる…。そんな切なげなメロディライン…とはいえ、スーパーギタリストAl Di Meola の世界に入ったらさすが…というアプローチ展開、こんなアドリブ展開のような激しい雨にはなりませんように…と祈りつつ雨音と共に彼の世界観にはやはり魅了されています。今日はこの曲をあなたにお届けします。Consequence of Chaos というアルバムから『Azucar 』。冬の寒い雨…。身も心も寒くなりそうですが、暖かい家路に向かう当たり前のようで実は当たり前でない(震災を思うとやはり私達人間は一瞬一瞬何が起こるかわからない。1秒のズレで運命が変わったり、、自然の中で生かされているのですから…)小さな日常に幸せを感じて感謝しながら生きていきたいですね。さあ、今日は、雨音と共に情熱的なAl Di Meola のサウンドあなたに贈ります。

寒さが増してきた感じです。能登地震の被災者の方々、一刻も早く暖かく安全な場所に救助される事を願うばかりです。私の住んでいる地域でも少しずつ被災された方々を受け入れる施設等の動きが始まりました。私にできる事は少しばかりの募金と祈る事のみですが、被災者の方に少しでもほっとした温かな幸せ時間が訪れることを願っています。今日あなたにお届けする曲は、、、Bill Evans とJim Hall のDuo 。クールで繊細な2人のduo は情熱的でありながら美しさを感じる、静かに1人で聴きいっていると色んな感情が溢れてきます。素晴らしいインプロビゼーションに唸りますが、そんな事よりも何よりも、この優しさと情熱溢れる世界に浸っていると自分は自然界に生きる1生命体、様々な雑念に囚われている事がなんだかどっちでもよくなってきます。人間だからこその優しさを持った『人』でいたいと思います。『Skating in Central Park 』1人静かに聴きいってみて下さいね。きっと優しい何かが舞い降りてきてあなたを包み込んでくれます。風邪にも気をつけて…寒い季節ですが、心暖かいあなたでいられますように…。

ふっと思い出した自分にとっての懐かしい曲です。ピアニストでありプロデューサーとしても活躍する「野崎良太」率いる『JAZZTRONIK 』のサウンドです。ジャズにラテンも融合させた都会的な世界観は私の大好きなスタイルで、この20年程、様々なシチュエーションで自分に力をくれたり音楽スタイルとして学びがあったり、仕事で落ち込んだ時には慰めてもらったり、逆に嬉しい時は一緒にビートに乗ってドライブに出かけたり…(私が勝手にですが笑)共に歩んできました。今年も頑張ろう…と思いながら、あなたにも大好きな『JAZZTRONIK 』の世界をお届けします。題名は、アルバムタイトルでもありますが『Set Free 』。気品ある都会の世界観…と言うのか、こんな世界感を自分の音楽でも出せたらな…と思います。カッコいい曲です。私の懐かしい曲、そして今も尚追い続けている感覚のサウンドをあなたにも…。今年もあなたらしく生きて下さいね。

元旦に襲った能登半島地震、被害に遭われた方を思うといてもたってもいられない気持ちでいっぱいです。こういった窮地に追い込まれた時、つくづく音楽の無念さをおもいます。音楽でお腹を満たすことも瓦礫の中から救い出す事も寒さをしのぐ事もできない…。私の仕事、ピアノを演奏する事はなんの力もなく、、、言葉も出ない切なさにかられます。それでもピアノを弾き続ける私は、せめて真面目な想いで音楽に向かい、想いを込めて演奏する…ありきたりな言葉にしかできませんが、そんな気持ちです。亡くなった方を思うとそれ以上言葉がありません。せめて…その方達に届く事を祈りながら今日もピアノに向かいます。演奏させてもらえる人生に「ありがとう」と言いながら。そして、『言葉にできない』…この曲が私達より先に能登地震で天国に旅立たれた方達に届きますように…。

2024年が始まりました。昨年も沢山の方々に私のピアノを聴いて頂きました。感謝の気持ちと共に今年も心を込めて演奏をし続けていこう…と思います。皆さんにとって今年も素敵な一年になりますように…。色んな事に、日常のちっぽけな事にも感動や感激をして喜びを感じる人でいたい。それが何よりの幸せかもしれません。そんな事を思いながら、今年最初のあなたへのお届け曲は、『Joyful Joyful 』。ベートーヴェンの歓喜の歌(交響曲第9番第4楽章)をヒップホップにした最高にhappyなスタイルです。映画『天使にラブソングを』で使われた曲です。一年の始まり、気分をあげてこんな曲の様にスタートさせてくださいね。あなたらしい年になりますように…。Have a wonderful New Year !。

クリスマスシーズン真っ最中、お友達同士で楽しいパーティーやら忘年会を兼ねた集まりでenjoyしている方もたくさんいらっしゃるでしょう。やっぱり楽しい時間を大好きな人達と過ごすのはいいものですね。静かに1人で過ごす時間も大切にしたいですが、それと同時に笑顔で悩みも何もかも吹き飛ばす、一杯食べて一杯おしゃべりして一杯飲んで(飲み過ぎには注意ですが笑)そんな仲間との時間も幸せのひとときですね。この時期になるといつもこの曲が聴きたくなります。Francfranc がクリスマスヴァージョンで展開しているクリスマスソングの一つで『Fun Fun Christmas 』という曲。様々なミュージシャンのヴァージョンがありますが、今日はヴォーカリストMonday 満ちるのスタイルをあなたにお届けします。彼女のswingする歌声とバックミュージシャン達のplayにもワクワクしてきます。今年も色々とありました。悲しい事も辛い事も…まあ、とはいえ今年もまたクリスマスがやってきます。たまにはハメを外して楽しく過ごす…たまーには(笑)そんないい加減さも私達現代人には必要かもしれません。一年頑張った自分を褒めてあげてくださいね。この曲と一緒にhappyな幸せ時間が訪れますように。Happy Christmas …!