Lyle Mays が亡くなった後リリースされたこの曲、私の中ですごく落ち込んだり行き詰まったり…と色々精神的にマイナス思考の時、1人きりでこの曲をよく聴きます。聴く…というよりこの曲の世界に入っていく、と言ったらいいのでしょうか。もともとは、マリンバフェスのためにMays が作曲した曲ということですがMays が亡くなった2020年2月の数ヶ月前に新たに加筆して初レコーディングされた所謂Lyle Mays の遺作です。ストーリーを紡ぎ出していくMays らしい展開、亡くなる直前の彼は何を思い、何を考え、そして何が見えていたのだろう…それがこの曲を聴いていると見えてくるような気がします。きっと彼の中ではこのアルバムが彼の音楽の最終形ではなく、彼が見ていたこの先の景色…もしもっと長く生きていたなら見たかった…そんな気持ちです。私の中で、無になって自分を取り戻す一曲…。理屈云々ではなく感動と共にエネルギーをもらう、そして気持ちが少し楽になる…そんな一曲をあなたにも。。。Lyle Mays 『Eberhard 』。11月も終わりに近くなってきました。紅葉も綺麗な時期ですね。素敵な晩秋になりますように…。

寒くなってきました。いよいよ秋から冬に変わっていく季節になりましたね。そして、なんと言ってもクリスマスまで1ヶ月。私の仕事の中でもクリスマスソング解禁、、、今の時期ならではのクリスマスの素敵な名曲を何曲か演奏しています。今日はその数多くのクリスマスソングの中からの一曲をお届けです。Bing Crosby によってレコーディングされて1943年にアメリカでリリースされた『I’ll Be Home for Christmas 』。もともとは第二次世界大戦中、クリスマスには海外から家に帰りたいと願う兵士たちに敬意を表するために書かれました。ただ、戦争によって愛する人から引き離された人達、そして亡くなった人達にとって悲しすぎる…という理由でなかなか受け入れられなかった。今を生きる私達は平和なクリスマスを迎えられていることにあらためて感謝しなければいけませんね。クリスマスは職業柄仕事(私も含めて)という人もたくさんいらっしゃるかもしれませんが、私にとっては暖かい家が待っている、というその平和な環境、家はやっぱりいいな…という幸せ感、をあらためて噛み締める、そんな季節でもあります。そして、ちょっと心が暖かくなって優しい気持ちになります。日頃、忙しくしていて人に対する優しさを忘れていたり時にはイライラしたりする自分にふと気づき、そしてそんな自分に落ち込み…やはり人として優しく暖かい心でいたいなあ…と思いつつ反省する日々です。今日はBing Crosby が歌う『I’ll Be Home for Christmas 』を聴きながら優しい気持ちでクリスマスを待つ穏やかな夜を過ごしてくださいね。暖かくして風邪ひかないようにね。。。

今日はPat Metheny Group の初期のアルバムFirst Circle からの一曲です。Pat Metheny の作り出すサウンド…というのは詩人のような世界観と素晴らしすぎる程の技巧、でもお仕着せが強いわけでなく聴き手の私を広大な世界に連れ出すような感覚…とにかく私がずっと好きで聴き続けリスペクトするミュージシャンなのです。このアルバムの後には最高傑作とも言えるアルバムStill Life 等が世に出てくるのですが、このFirst Circle のような初期の作品を聴いていると彼のミュージシャンとしての道筋を遡っていくようでそんなことを思いながら聴いたりもします。彼は「自分はミュージシャンであり、ギタリストであるからその時その時の気持ちや考えは全て自分の作り出す音楽で伝える」とも言っているようにアルバム毎に彼のその時の思いを感じます。でも全ての作品に言える事が、、、やはり彼は素晴らしい感性の詩人でありギタリストでありミュージシャンであること。彼のソロギターのアルバムも大好きで今までも何回もblogでお届けしましたが、今日はPMGの作品をあなたに…。当然の事ながら彼の盟友Lyle Mays のピアノの繊細な音の世界もこのアルバムの魅力のひとつです。私を広い広い空が広がる世界へ連れ出してくれる、そしてそこから生まれるインスピレーション、Pat Metheny は尊敬し続けるミュージシャンであり彼のサウンドによって心の安定も保っている私です。アルバムFirst Circle からタイトル曲『The First Circle 』。秋の夜長、PMG サウンドに聴き入ってみてくださいね。きっとあなたを素敵な世界へ連れ出してくれます。穏やかな夜を…。

11月の半ばになり、街ではクリスマス色もちらほら…もう2025年も1ヶ月ちょっと、今年も色々な事があり、色々な人と出逢い、嬉しい事も悲しい事もあったな…とふと思い返しています。特に都会生活の中では、人に囲まれているのに感じる孤独感、いや、逆に人の中にいるから感じるのが孤独感なのかもしれない…という事を知りました。自然の中に身をおいて過ごしている時は不思議にも孤独を感じない、一見側から見れば様々な人に囲まれて生き生き過ごしているかのように見える、そんな自分の方が孤独感を感じる…矛盾しているように見えて実はそれが人間という生き物なのかもしれません。上手に自分をコントロールしながら生きていく術を身につける、、、都会に生きる人間の宿命ですね。小さな事でも自分が幸せを感じることを見つけながら、そして自分と向き合う穏やかなひとときを確保しながら、仕事、人間関係の中で生きていけたら…と思っています。これからどんどん冬に向けて寒くなっていく今の季節、暖かい部屋に帰って静かに過ごす、ああやっぱり家っていいな…とそんなことにも小さな幸福感を感じたりします。今日はDavid Sanborn の一曲をあなたにお届け。。。『Carly’s Song 』彼がCarly Simon に捧げた曲ですが彼ならではの甘く切ないアルトの響きが心をほっと解きほぐしてくれます。今年も頑張った自分を自分で褒めつつ、忙しい中にも穏やかな時間を作って心地良い晩秋を過ごしてくださいね。自分を1番愛して1番大切に思ってくれているのは…やっぱり自分です。自分を大切にね。風邪に気をつけて…。

Jamiroquai サウンドとして、このスタイルはあまり知られていませんが私のようにJamiroquai 好きな人間にとっては何気に有名な一曲です。特にこのMUSIC VIDEOではJay Kay がハーレーダビットソンのバイクに乗りアルメリアの奥地を走り抜けて行く、、、ああ、私もよくこういう事やってるな(私はスペインではなく日本ですが)…とちょっと嬉しくなったりします。車やバイク好きな人間は行き詰まったり、ふと現実から離れて気分をリフレッシュさせたかったりすると行きつく場所なのです。自然の中を走り抜けて上を向けば青い空しか見えない、何もない青い空しか見えない…都会で生きていると、そんな場所に時には身をおいて「無」になる時間も自分を取り戻す一つの手段です。さらに車好きの私は運転をするという行為自体が凄くリフレッシュタイムで、ハンドルを握りアクセルとブレーキに集中している時の脳内はまさに「無」…。Jamiroquai のこの『Blue Skies 』、曲も映像もとても好きな世界観です。そんな事を思いながら今は都会生活の中で聴いているとちょっと自然が恋しくセンチメンタルな気分になったりね…。さあ、今日は私からあなたにそんな素敵な曲『Blue Skies 』を贈ります。都会でも紅葉が綺麗な季節ですね。寒くなってきましたが冬の前の紅葉が美しいこの時期を楽しみながら暖かくして過ごしてくださいね。

今日はMichael Franks のアルバムからの一曲です。1999年にリリースされ、私が彼の事を知ったのもその頃で、とにかく都会的で最高にお洒落…というサウンドに取りつかれて聴き入っていました。実際にはもっと前から活躍していて不動の地位を確立しているミュージシャンで、私が知った2000年頃にはすでにsmooth jazz というジャンルを牽引してきた第一人者的な存在でもありました。このBarefoot on the Beach というアルバム、背景的には夏…というシチュエーションですが、この彼の世界観で囁くようにそして都会的に歌い上げるサウンドは季節外れのちょっと淋しげな海にも似合う。。。そして、淋しさ…というよりもお洒落な感覚に連れ出して自分を素敵に演出してくれる。あなたがもし独り時間が好きな私のような人であればきっと彼のサウンドに取りつかれます。こんなふうにちょっとした事で自分の機嫌をとりながら精神を安定させて生きていく…というのも大切かな、と思ったりしてね。。だんだん寒くなってきました。秋…というより冬が近い空気を感じますね。暖かい部屋で静かにゆっくりと過ごす楽しみもこれからの季節の醍醐味。さあ私は…次の仕事が入っていない日にちょっと車で海まで出かけてみようかな…と思います。そして着いたら海を眺めながら大好きなサウンドと一緒に過ごそう。その中のひとつをあなたに今日はお届けです。Michael Franks アルバムBarefoot on the Beach から『Every Time She Whispers 』。あなたにも穏やかな時間が訪れますように。

しばらく海での生活はおあずけ…の状況になりつつありますが、これもある意味、お仕事を頂けているという感謝すべき事であり、ありがたく過ごす日々です。実際に住んでいなくても、私にとっては第二の故郷のような場所であり、私の心の中と脳裏にはいつも「海」という場所があります。今日の曲は、昨年は今頃の時期、海を見つめながらずっと聴いていたアルバムSolo Improvisations for Expanded Piano からの一曲です。ピアニストLyle Mays がアルバムを通して究極の自己表現をした作品の一つなのではないか…と思う作品。ピアニストとしてだけでなく一表現者としての繊細な音の濃淡、そして演奏テクニック、吸い込まれるような間、音楽的に当然、引き込まれていってしまうほどの名盤ですが、それに加えて精神的な何かが私の心に働きかける音の世界。彼の美というものに対しての思いが詰まった音の世界。そこに彼の盟友、Pat Metheny の世界観も加えられ広がると…もう美しすぎる音の世界観に言葉無くして泣いている私がいます。Pat Metheny Group は彼がいなくては実現しない、或いはまた違う世界観のサウンドになっていたのではないか…と思ったりします。Lyle Mays が亡くなって5年、天才音楽家であり繊細で美意識の高い表現者であった彼の作品…たとえ過去の人になってもそのサウンドに虜になった私のような人間によってずっと語り継がれていきます。今日はそのアルバムの中から『Long Life 』、アルバム最後の曲ですが壮大かつ繊細なサウンドが人が去り静けさが戻った11月の海にとっても似合う。。。今月もあなたらしく過ごす事ができる11月になりますように。寒くなってきました。暖かくして過ごしてくださいね。

今日はJim Hall の名盤からの一曲です。アルバムCONCIERTO から『Concierto de Aranjuez 』。Jim Hall を中心に素晴らしいジャズマン達が一音一音、音を紡ぎながらの演奏…。本来の原曲、クラシックスタイルを壊すことなく洗練されたモダンジャズサウンドを作り上げています。私は10代の頃からですが、ふと、訳もなく淋しい気持ちになったりすることが時々あります。そんな時いつも「あゝ、でもだから私はこの曲の世界観に入る事ができて、それはとても大切な感覚なんだ…」と思い続けています。人はどんなに成功を手に入れても友達、仲間、恋人等に囲まれていてもやっぱり孤独な生き物なのではないのか…そして、何処かで淋しさという感覚を持って生きていることは大切なのではないか…。当たり前ですが、笑顔でhappyに過ごす…これは嬉しい事ですが、何処かでいつも「淋しさ」という世界観は大切に持ち続けていたいと思うのです。根暗…?そうとも言えるかもしれませんね。。。でも、そうしてひとりで色々な事を考えながら淋しいという気持ちを受け入れて生きていく…そしてそこから生まれる感性こそ私だけの宝物…そんなふうに思います。嬉しさも淋しさも音で伝えられるピアノ弾きでいたい…。今日もそんな思いでピアノに向かおうと思います。Jim Hall Sextet による深く洗練された音の粒から生まれるアランフェス協奏曲『Concierto de Aranjuez 』、哀しく淋しく、でも美しい…この素敵な名曲をJim Hall が見事にジャズという世界で表現した素晴らしいサウンドをあなたに贈ります。10月も残りわずか、風邪をひかないように暖かくして過ごしてくださいね。素敵なひとときになりますように。

今日は朝から雨が降っています。この季節の雨はいっそう冷たく感じます。こんな日は、日頃の色んな悩みとか哀しさとかが更に増すような気がします。そこにやらなくてはいけない事が追いかけてくるようにあったりすると、もう全方面から追い詰められているような感じ。。。まあ、そんな時は…もう深く考えるのを一旦やめにしてACIDなCLUB系のサウンドをずっと流して過ごしたりします。このgrooveが良い意味で私をお洒落なCLUBに連れ出してくれて気分を楽にしてくれたりします。本当にCLUBに行ってDJ の創り出すサウンドを楽しむのも好きですが(DJ として活躍している仕事仲間もいますし)私自身、夜が中心の仕事でなかなかそれも叶わない…そして、なんと言っても疲れている時は一人になりたかったりする…となるとその時の気分に合わせて選択したサウンドで家でこんなふうに過ごすのもちょっとした贅沢なひとときです。今日お届けの曲はイタリアのCLUB系で活躍するPaulo Fedreghini & Marco Bianchi のアルバムから『Stay in Mood 』。私的には音楽的理屈抜きでとにかくお洒落で格好良いgrooveが凄く好きなCLUB系JAZZですが、その中でも彼等は私の中では筆頭に上がります。さあ、今日は仕事に行くまでずっと彼等の曲と一緒に過ごそうかな…。寒くなってきました。風邪等ひかないように暖かくして過ごしてくださいね。あなたにとって静かで穏やかな時間が流れる素敵な日曜日になりますように…。

すっかり秋めいて寒くなってきました。いよいよ冬の準備の始まりですね。今の時期は何という理由もなく物寂しさ、物哀しさのような気持ちになる事がふっとあります。この秋という独特の空気感がそうさせるのか…。そんな思いの中でPat Metheny のギターを聴いていると(特に彼のギターソロアルバム)物哀しさの中にある美しさ優しさを感じます。それは決して身構える事なく私の心にスッと入ってくる…。彼のギターは、Pat Metheny Groupでの超高速ギターアプローチも最高ですが、もう一つの彼が拘って造り続けているバリトンギター一本での世界は、彼のギターの音の豊かさ、当たり前ですが、彼の演奏の見事さ…派手さではなく響きで伝える音の世界…本当に心が洗われて、静かに夜のひとときを過ごす時にいつも一緒にいてほしいサウンドです。時間が経つのも忘れて聴き入っているうちに、物哀しさではなく暖かいぬくもりや優しさに包まれた空気の中にいる事に気づきます。色んな悩みも、切ない思いも只静かに受け入れて聞いてくれて、そして語りかけてくれる柔らかく優しい言葉のようです。この季節、美しいけれどちょっと切ない秋というのは…Pat Metheny のギターは私にとって更に極上のサウンドになるのです。今日はアルバムタイトルにもなっている『One Quiet Night 』この曲をあなたに贈ります。素敵なひとときになりますように…。風邪には気をつけてね。