ジャズ界のレジェンドのひとりPharoah Sanders が亡くなりました。J.Coltrane と同時期を過ごしてこられた素晴らしいサックスプレイヤーです。Coltrane と並ぶ神業的なテクニックなのですが、Pharoah Sanders のサックスは様々なジャンルにおいてのジャズ的アプローチは、とにかくひとことでカッコいい…。ジャズはあまりよくわからないけれどロックやちょっとお洒落なR & B は好き…なんていう人が聴いても取りつかれてしまう格好良さ…、物凄い事をしているのに難しくてよくわからない…なんて言わせない(ジャズは即興演奏の世界感で繰り広げていくのでどこかそういった敷居の高さが一般的にあるようで苦笑)アプローチ。素晴らしいジャズマンです。こんなレジェンドも若き頃は物凄く苦労をされた方のようで、そんな生き様がこの独特の音色、アプローチなのかもしれません。今日あなたへお贈りする曲は彼のアルバムAFRICA から『You’ve Got Have Freedom 』。この絶叫のようなサックスから始まって行く疾走感…。私が初めて彼を知ったのはこのアルバムでしたが、もうとにかく「凄い…」「カッコいい…」それくらいしか言葉が出てこなかった記憶があります。ピアニストJohn Hicks の駆け抜けるようなプレイは何回聴いても溜息…。このアルバムとの出会いにあらためて感謝…です。天国へ旅立ったPharoah Sanders へ沢山の感動をありがとう…の想いを込めつつ…。さようなら、Pharoah Sanders …。

またまた台風の影響で外は凄い雨です。今週末も連休でお出かけの予定がある方もたくさんいらっしゃるのでしょう。台風情報を見ながら気をつけて楽しい連休を過ごして下さいね。私自身は、なんだかんだと言ってもけっこう雨は嫌いではなく、お仕事でなければ家で雨が降る外を眺めながらゆっくりと好きな事をしながら充実感を感じる…というある意味引きこもり体質!で…笑。なかなか読めなかった本を読んだり、ちょっと時間をかけて紅茶を入れてみたり、、なんていう感じで過ごしているとあっという間に時間が経ってしまいます。今日は私がそんな時に聴いている一曲をあなたへ贈ります。ギタリストのPat Metheny が演奏する名曲『The Sound Of Silence 』。原曲の素晴らしさは当然なのですが、私にとっては彼の奏でる切ない音色の中での素晴らしいギターアプローチに魅せられてしまいます。ちょっぴり物哀しさを感じるPat のギターの響きと雨の音がとっても似合います。静寂な中での響き…とでも言うのか…、やっぱり彼は私の中ではミュージシャンだけでなく詩人でもある人です。今日はお家にいてこのギターの音色と雨音で創られる静寂感を楽しんでみてはいかがですか…。穏やかな安らぎがあなたへ降りてきますように…。

外は大型台風の影響で凄い風が吹いています。お出かけされる予定の方はくれぐれも気をつけて下さいね。自然の力だけはどれだけ時代が進んでも人間は敵いません。こうした自然形態の繰返しで私達の住む地球は創り上げられている…と思うと、全てを受け入れて生きていく事が大切であり、自分自身を守るためにその自然と向かい合う…そんなふうに生きていきたいと思います。今日お届けする曲は、このお天気で気分も落ち込みがちになってお家で静かに過ごしているあなたへちょっとお気に入りの本でも読みながら素敵時間を過ごすにはぴったり…。イギリスのエレクトロニックDUO 、HONNE のアルバムの中のひとつ『Warm On A Cold Night 』。直訳すると「寒い夜の温かさ…」というような意味ですが、ちょっと心が寒々しく切ない気分になっているあなた、素敵な恋が終わってしまったあなた、目を閉じて聴いて下さい。エレクトロニックでありながら温かな気持ちにさせてくれる…それがこのHONNEサウンドの魅力です。穏やかな空気に包まれて心が温かくなってきますように…。雨が降って強い風が吹いて…でもそのあとはまた気持ちの良い青い空が広がります。あなたの心にも…ね。

9月に入ってもまだまだ暑い日々ですが、夜はなんとなく心地良さを感じる風が吹いていてやっぱり秋だなあ…なんて感じる季節です。今日は、お仕事から帰ってお家でゆっくりと秋の夜を過ごしている…そんなあなたへこの曲を贈ります。Grover Washington Jr.のアルバムの中の一曲『Just the Two of Us 』。彼の奏でるサックスの甘く切ない音色をベーシストのMarcus Miller とドラマーのSteve Gadd によって素晴らしい抜け感のあるgrooveで仕上げたこの曲は、今の時代も色褪せる事のないサウンドです。そして忘れてはならないのは、この曲の作曲者でヴォーカルでもあるBill Withers 。彼の繰り広げるコード進行は、初めてこの曲を聴いた時の私にとって物凄く影響を受けた響きのひとつで、さんざんこのコード進行をモチーフに勉強させてもらいました。ちょっとだけ過ごしやすくなったこの季節の夜、今日頑張ったあなたと、明日からまた頑張るあなた、両方のあなたへ素敵な音楽と一緒にゆっくり過ごす贅沢時間も作ってあげて下さいね。穏やかなの秋の夜風と共にお洒落時間があなたに訪れますように…。

Pat Metheny のこのアルバム『A Map Of The World 』、私の大好きな宝物のひとつです。よく、無人島に持って行くなら何を持っていく?なんていうやりとりがありますが、私なら迷いも無くこのアルバムはその中のひとつ。映画『A Map Of The World 』のためにPat Metheny が書き下ろしたサウンドトラックです。P.Metheny は、このストーリーを読み終えると同時に曲を書き始めて、様々な人生での出来事が交差する場所で繰り広げられる『人生』という不思議な旅を音にした…。と言っています。日本では上映されていない映画ですが、、、人間の心の最高のものと最悪のもの、その間にある様々な神秘的な心の地図……、生きていくという事を考えるにあたってはもの凄く、衝撃的な程に説得力のある物語です。ウィスコンシン州を舞台に繰り広げられるJane Hamilton という小説家の作品とPat Metheny の世界感がなんとも切なく、でも強く生きなければいけない私達…そんな私達に向かって優しく語りかけてくれます。忘れかけていたピュアな気持ちを思い起こさせてくれて、また新たな気持ちで頑張ってみようかな…なんて思ったりします。人生はいろんな事があり、人間だからこその汚さや醜さもあります。でもちょっとだけでもピュアな心は持ち続けていられる生き方をしていきたいな…と思います。まあ、何はともあれ笑、この曲は最高に素敵な曲です。心を込めて私からあなたへ贈ります…。優しい空気に包まれたひとときになりますように…。

台風が日本に迫ってきているようです。9月になりました。暑い夏も過ぎて台風シーズン。あなたの住んでいる地域はどんな状況でしょうか。雨や暴風には気をつけて過ごしてくださいね。。とは言っても、時折吹く秋の風は気持ちが良いものです。今日は土曜日、お仕事はお休み…という方もたくさんいらっしゃるでしょう。そんなあなたへ、ゆっくりとした秋の時間と一緒にこの曲を贈ります。John Coltrane のアルバム『Ballads 』の中からSay It …。黄金のカルテットと云われるメンバーでの名演奏です。静かに秋の風を感じながら今の季節になると聴きたくなるアルバム…。ひとり時間を楽しみながら聴くのも、自分を見つめ直す事ができる素敵なひとときです。J.Coltrane というと、素晴らしいテクニックで凄技のアプローチ、、のイメージが真先に浮かぶミュージシャンですが、バラードの演奏こそ私の好きなColtrane …。彼の奏でる甘く切ない音色、シンプルでストレートにメロディを歌い上げるスタイル、、物凄いテクニックのミュージシャンなのにもかかわらず、まるで歌い手になりきったようにSAXで歌っている…超越したミュージシャンというのは、ある意味、バラードの名手である…と言う言葉がありますが、彼こそ、その代表の人なのかもしれません。今日は、そんな素晴らしいColtrane の奏でるバラードの世界感に酔いしれてみて下さいね。静かな秋の始まりに、私からあなたへ心を込めて贈ります…。

今日は8月最後の日曜日。来週はもう9月ですね。皆さんにとって今年の夏はどんなひとときだったのでしょうか…。学生のあなたはもしかしたら今年最後の夏休みだったかもしれませんし、それと同時にいよいよ受験勉強ラストスパートの秋を迎える状況かもしれませんね。遠い昔に済んでしまった(笑)私にとっての受験生という環境ですが、これも大人への一歩、辛いけれど楽しく可能性を秘めた未来への道が待っている…と思って頑張ってくださいね。そして、もうすでに社会で頑張っていらっしゃるあなた(私も含めてですが笑)は、充分に休養をとったり、リフレッシュされたり、という夏時間…と共に素敵な思い出を作る事はできましたでしょうか。人間みんなそれぞれ、、人の数だけ夏のストーリーがあります。なんだか不思議ですね。『夏』という季節は一つの区切り、というか…日本の夏なんて1ヶ月ちょっとしかないのに、いろんな想いで始まりいろんな想いで終わりを告げます。そしてその中で自分の『夏の思い出』が出来上がっていく…。人生はこんな感じの繰り返しなのかもしれません。私は、夏の終わりになるといつもこんな事を考えてしまいます。そして。。。今年もまた穏やかな秋を迎えられる幸せを感じながら…今日はあなたへこの曲を贈ります。Brian Culbertson の『Our Love 』。グルーブ感溢れるキャッチーなイメージのB.Culbertson ですが、こんなMellowな世界感の彼のピアノも素敵です。この曲と一緒に過ぎゆく夏の風を感じながらゆっくりと寛いだひとときがあなたに訪れますように…。

暑い夏こそ冷たく冷やしたビール…!なんて方もたくさんいらっしゃることでしょう。特に近年の日本の夏の暑さに一際冷たいビールは最高…!ですね。そしてもう一つ、私にとっての最高なひとときは、こんな暑い夏こそこのHerbie Hancock の『Takin’ Off 』を聴きながら熱いサウンドに浸る…そんな時です。Herbie Hancock のアルバムの中で最も好きな1枚です。バンドメンバーの一人、Dexter Gordon が意外にも!素晴らしく彼(Herbie )の世界感に溶け込んでいて、私のイメージするGordon とはまた違ったサウンドに魅せられます。でも、Gordon ならではの得意技⁉︎も見え隠れして、それに応えるかの様に、リーダーであるHerbie Hancock のピアノがなんというのか…キャッチーで楽しそうに聴こえてきます。今日はこの私の大好きなアルバムの中から『Watermelon Man 』をお贈りします。ウ〜ん…やっぱり暑い夏には冷たいビールとこのサウンドです…笑。もし、このアルバムに興味を持った人は、是非、最後の曲『Alone And I 』も聴いてみて下さい。Herbie のピアノがとってもリリカルでBill Evans を感じるアプローチも素敵なバラードです。さあ、まだまだ続きそうな暑い残暑…熱くカッコいいジャズのレジェンド達の演奏を聴きながら、楽しく乗り越えて下さいね。あなたにとって「素敵な夏の思い出」が一杯!になりますように…。

時々、人間関係の難しさや日常の動きの速さに自分を見失いそうになる事ってありませんか?私はあります…。大人として生きている私があるのですから、まだ10代の子供達はそんな中で日々いろんな想いと戦い続けているのでしょう。未成年者の自殺の報道を目にする度にいろいろ考えます。私自身10代の頃には大人と子供の間という掴み所のない立場で、様々な悩みや疑問、苛立ちに訳も無く包まれていた時代でした。いろんな本を読んだり、夢中になってピアノを練習したり時にはハメを外して遊んでみたり…。その時代に英語の先生にこの曲を教えてもらいました。Gilbert O’Sullivan の『Alone Again 』。自殺願望があり、それに気付かれず教会に取り残され、希望が現実にぶつかり神様に捨てられたと嘆き、両親の死を悲しみと共に振り返る…なんだか知らないうちにひとりぼっちになってしまった…。という内容の歌詞です。この歌詞を辞書を見ながら訳していた当時、なんとも言えない切なさや哀しさ孤独感、どれだけ楽しく遊んでいても何か何処かでこの虚無感があった当時の私は、何か自分自身を見失いそうになるとこの曲を聴いていました。今現在いろんな思いをして戦っている中高生の子達にも、何かこうやってちょっと寄り添ってくれる事、物…がふんわりと降りて来てくれること…願っています。『Alone Again 』…切ない歌詞、でも何処か優しい気持ちにさせてくれるメロディ。そしてGilbert O’Sullivan の甘い歌声…。今日は私の思い出深いこの名曲をあなたへ贈ります。

ちょっと気分が落ち込んだりしてしまった時に私はおもいっきりアタックの効いたリズムが気持ち良いこのBenny Greb のアルバムを聴きながら海に向かって車を走らせます。Benny Greb というミュージシャンはドイツ出身の素晴らしいドラマーです。ジャズ、ロック等のジャンルで活躍されていますが、クリニックで若きドラマー達への指導も意欲的にされているのでドラムを演奏される方はおそらく知らない方はいないのではないでしょうか。今日お贈りする曲は、その素晴らしいドラマーであるBenny Greb が手掛けたCD 『Grebfruit 2 』から『Strings 』。素晴らしいテクニックとビートの安定感は聴いていてスカッとする爽やかさがあります。そして音数をドンと減らした空間にタイトなドラミングは本当に気持ち良い…!の一言につきます。キレッキレのリズムの中にリラックス感のある滑らかなドラミングと一緒に高速道路を愛車と走っていると嫌な事も忘れてしまう爽快感…。久しぶりにちょっと遠出がしたくなりました。あなたにとっての気分転換はどんな事でしょうか。もしあなたが運転が大好きな人であったら…、このカッコ良いリズムと一緒にドライブに出かけてみるのも気持ち良い気分転換です。私が大好きな幸せ時間のお裾分け…この曲を贈ります。素敵なひとときになりますように。