11月になりました。早いものです。今年もあと2ヶ月。バタバタと日常に追われて気がついたら時がこんなに過ぎていた…なんていうのが現代に生きる私達です。自分を見失いそうになってイライラしたり焦ったり、そんな日々が続くと自分でも凄く嫌な人間になっていることにふと気づきます。そんな時、ふらりと旅に出かけたくなるのですが、なかなかそうはいかないのが現実。とりあえずなんとか穏やかな心を取り戻そうと思いつつ沢木耕太郎さんの旅の本を読んだりヘミングウェイの世界に入り込んだりするのがいつもの私です。こうして、自分の機嫌を自分でとりながら過ごしていく…という事は大切な行動の一つなのかもしれませんね。特に誰かの迷惑になるわけでもなく、自分だけのちょっとした逃げ道を作っておくというのは健康な心を取り戻すとても便利な解決法の一つです。そして、そんな時にそっと寄り添ってくれる最高の音楽があったら尚幸せ一杯な気分。今日はそんなあなたにお届けしたいアルバムです。Kurt Rosenwinkel のソロアルバムBerlin Baritone 。このアルバムは全てギターソロで構成されているのですが、とにかく『響』が美しく素晴らしい作品。バリトンギターで繰り広げられる彼のギターの世界観は繊細な旋律と彼ならではのコードの響きと相まって異空間に連れ出してくれます。その中から『Under it All 』。静かに目を閉じて聴いていると旅に出てひとりで綺麗な月の下に佇んでいるよう。さあ、今月も素敵な月になりますように。風邪に気をつけて…。