片岡義男さんの書く小説やエッセイの世界観が好きで、今もよく読んでいるのですが、彼の本の中で知った素晴らしいギタリストです。レジェンド達に影響を与えたスーパーレジェンドとでも言ったら良いのでしょうか、ジャズギタリスト、TAL FARLOW のお届けです。1950 年代にもの凄い桁外れのテクニックとスピードのアプローチで数年間活躍してあっさりと第一線を退いた…というミュージシャンです。圧倒的なスイング感と超高速プレイで攻めているのですが押しつけのない美しい音色、聴き出したら取り憑かれてしまう程のハーモニクスでアドリブを紡いでいく旋律、もう彼の虜になってしまいます。TAL を聴きながら何を想い、何が見えているのか…片岡義男の小説の中では居心地良くTAL の音色と共に過ごす素敵な女性のストーリーが展開しています。そして…、なぜ絶頂にありながらTAL は1950年代末に引退したのか、、、それは、結婚を機に家族との時間を大切にするためだったそうです。本業が看板描きで、充分に生活していくことができたため、ミュージシャン業には何の未練もなかった…という事。カッコいいな〜と唸ってしまう。今日お届けは、アルバムTAL FARLOW Quartet の中から『Lover 』。ピアノではなく、2ndギターを入れてのquartet です。TAL は当然ですが他のメンバーの超高速プレイも圧巻…。生き様もプレイも更にルックスも笑、カッコ良すぎなTAL FARLOW に酔う私です…。