言葉はいらない…。

ここ最近、コロナ禍だった事がきっかけか、ピアノソロのお仕事が一番多くなりました。トリオやカルテットのコンボはメンバーとの掛け合いや、ビートの効いた曲もドラム&べースのおかげでかっこいいアプローチもできて楽しさも一杯ありますが「ピアノソロ」というスタイルで聴いて頂いているお客様にバンドと変わらず素敵な時間を過ごしてもらうために私の演奏スタイルもアプローチも追究する日々です。そんな中で、偶然にも、、というかお恥ずかしながらこれをきっかけに知って演奏曲に入れた名曲を今日はお届けします。私はクラシック奏者ではなく即興演奏でジャズスタンダードを中心にステージをやっていくピアニストですが、時々私なりの解釈でクラシックをちょっぴりスタイルを変えて演奏しています。今回ご紹介するこの曲を聴いて、先ず…とにかく言葉が出なかった…。そして訳もわからず涙が溢れている自分に気づきました。『Ave Maria 』。シューベルト、グノーと共に三大Ave Maria とも言われる『カッチー二のAve Maria 』です。実際にはウラデイーミル・ヴァヴィロフの作品のようですが『カッチー二のAve Maria 』として世に知られているそうです。さりげない日常の中で、ふっと私のピアノを耳にされた方にこの私が感じた想いが伝えられたら…と思います。哀しく切なく、今、もしあなたが生きる事に疲れていたり、病気で苦しい思いをしていたら…この曲をじっと静かに聴いてみて下さい。いろんな方が歌われていて演奏されていますが、私はこのEwa Izykowska という方のヴァージョンが好きです。天国に召されて見守ってくれている私の父もこんなふうにあちらの世界に逝ったのかな…。Ave Maria by Giulio Caccini あなたにお届けします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です